「いろいろ試してみるのが良いですよ。たとえば、奇数周はアウト・イン・アウトで走って、偶数周はミドル・イン・ミドルで走ってみて比較してみるのはおすすめです」との助言で応えます。
なるほど、奇数周、偶数周で分けて比較するというのは賢明です。
ところで。
Dipperコーナー(撮影:名東写真)
早期ブレーキリリースコーナリングが上手くできた周回の写真です。参考にしているのは堤優威選手の解説です。
こんなことがありました。
先月、鈴鹿サーキット本コースの走行会に参加したときのことです。少々調子に乗ってしまい250R(通称:マッチャン)終盤のブレーキングが遅れてしまうということがありました。「あ、しまった!」と気付き咄嗟にブレーキ踏力を上げて進入までにどうにか帳尻を合わせようとしたのですが、いかんせん大きくなった運動エネルギーのため減速は間に合わず、今まで経験したことのない速度を保ったままスプーンカーブ1コ目の縁石が迫ってきてしまいました。
高速で強くブレーキをかけているからリヤ荷重は小さくなってモゾモゾしていることがシート越しに伝わってきます。下手なことをしてコントロール不能の暴走状態になったらどうしようと瞬時に嫌なことを考えてしまいました。
背筋の凍る思いでしたが、一か八かでブレーキをスッと抜いてステアリングを軽く左に回してみたら、とくに何が起こるでもなく良い姿勢のままスプーン2コ目に向かってくれました。呆気ないほど自然に曲がってくれてその時はホッとしましたが、狐につままれたような不思議な感覚でした。
思うに、この感覚は昔スキースクールでパラレルターンができるようになったときの感覚に、そっくりとは言いませんが、似たところがあります。
スキーを始めたばかりのころ、1日4時間、3泊4日、計12時間の雪上レッスン実施というスキースクールツアーに参加したことがあります。